「お相撲さんの稽古、見てみたいな!」
「朝稽古って、どんな稽古をしてるのかな?」
お相撲さんたちの稽古は、朝に行われます。
この相撲部屋の朝稽古。
どんな稽古がされているのでしょうか。
また、この朝稽古を見学するには、どうすれば良いのでしょうか?
今回は、相撲部屋の朝稽古の見学について、
- 朝稽古を見学!稽古の内容は?
- 朝稽古!どうやって見学するの?
- 朝稽古を見学!マナーは大丈夫?
という順で見ていこうと思います。
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朝稽古を見学!稽古の内容は?
相撲の力士たちの朝稽古は迫力満点!
この朝稽古、どんな内容で行われているのでしょうか。
そこで、稽古の内容を個人編と対戦編に分けて紹介していこうと思います。
相撲の朝稽古!個人編
朝稽古の内容を、まずは個人の稽古から見ていきましょう。
♦てっぽう
相撲部屋にはてっぽうと呼ばれる柱が立ってます。
この柱を力士たちは手で突いて上半身を鍛えます。
鍛えるのは上半身、と言っても下半身(足の運び)と連動していないと上手く突けません。
脇をしめ、腰から鉄砲柱に力を加えます。
右手を出すときには右足をすり足で前に出ます。
♦四股
四股(しこ)で下半身を鍛えます。
両手両足を開き、片足を高く上げる動作です。
上半身が前のめりになりすぎてはいけません。
腰が後ろに引けてしまっても安定しません。
♦すり足
すり足では、足をするようにして前に進みます。
足の裏は土俵から離さないのです。
この時のポイントは重心です。
重心が落ちた状態を維持しながら移動するのです。
下半身が強化されるとともに、土俵での足の運び方のバランスが養われます。
右足が前に出るときには右足を、左足を出すときは左手を前に出して進みます。
腰を落としてヒザは直角に。
上半身は少し前傾姿勢です。
前傾の姿勢ではないと立会いで相手力士に体を起こされてしまいますからね。
相撲の朝稽古!対戦形式
相撲の朝稽古で対戦形式のものを見てみましょう。
♦申し合い
土俵上で力士たちが実戦形式で相撲をとる稽古をします。
この稽古で勝ち残り形式のものが申し合いと呼ばれるものです。
この申し合い、対戦して勝った力士が次も誰かと対戦します。
このとき、土俵の周りの力士たちは、
「俺が次の相手だ!」
と、手を上げてアピールします。
土俵上の力士は次の対戦相手を選び、次の相撲をとります。
この流れに入らず、輪の外で休憩している力士はかまぼこと呼ばれ、成長できません。
♦三番稽古
三番稽古も対戦形式の稽古です。
この三番稽古は、相撲の実力が近い力士同士が行います。
同じ力士同士が相撲を何番もとり続けるのです。
三番稽古という呼び名ですが、このときの対戦は3回だけでは終わりません。
10番も20番も、お互いが納得するまで30番以上続けて対戦することもあるのです。
実力の近い力士同士の対戦ですから、自分のウィークポイントも発見しやすく、実力アップに効果があります。
♦ぶつかり稽古
相撲の稽古でもっともキツイのがこちら、ぶつかり稽古です。
ぶつかり稽古では、後輩力士が先輩の胸を借ります。
土俵の中で、先輩に
「ズドーン!」
とぶつかっていくのです。
後輩は構えて待っている先輩を土俵の中で押し込みます。
そして先輩は後輩を土俵に転がし(投げ)ます。
2,3度ぶつかっていくだけで、
「も、もう限界・・・。」
と、体は限界で悲鳴をあげます。
なんといっても巨体の力士たちですからね。
1回に使う体力は想像を絶します。
後輩は気力を振り絞り、先輩は後輩のがんばりを促します。
下の動画は横綱白鵬によるぶつかり稽古です。
・・・・・・・
朝稽古!どうやって見学するの?
朝稽古を見学するにはどうすれば良いか、お話します。
まず、稽古の見学自体を許していない相撲部屋もありますが、多くの部屋は見学OK。
大きな窓があって、外から覗ける部屋もあります。
朝稽古の見学は様々
この朝稽古、見学する方法は各相撲部屋によって様々です。
そもそも稽古は、力士たちが地力をつけるもの。
私たちに見せるための稽古ではありません。
見学不可の部屋もあれば、見学の予約が必要であったりします。
例えば、浅香山親方(元大関の魁皇関)の相撲部屋の見学は、
- 前日に電話連絡(メール不可)
- 人数多数の場合は見学要相談
- 日時指定不可
- 時間7:30~
という感じです。
♦部屋に電話してみよう
朝稽古を見学したい場合、事前の電話連絡が基本です。
電話ならお互いに1度で用が済みますからね。
ホームページを持っている部屋が多いですので、稽古の状況を確認しましょう。
そして、連絡をとってみましょう。
♦稽古の無い日
相撲部屋では、稽古の無い日もあります。
本場所中や行事のある時です。
また、出稽古といって他の部屋の稽古に参加する力士もいます。
そのため、お目当ての力士が自分の部屋の朝稽古にいない場合があるのです。
朝稽古の時間
力士たちは食事(ちゃんこ)の前に稽古を始めます。
夜10時頃に就寝する力士たちの朝稽古。
早い部屋では早朝5時、6時頃から稽古開始します。
番付が下の力士が先に稽古を始めます。
関取(十両以上の実力者)が稽古にやってくる時間は、8時くらいが多いです。
そのため、稽古の見学は8時前後からできる部屋が多いです。
関取が稽古を始める時間です。
見学に差し入れは必要?
朝稽古を見学させてもらうとき、差し入れは必要か?
答えは、
「差し入れがあると喜ばれる」です。
差し入れが必ず必要、という訳ではありません。
しかし、稽古場は、力士たちが暮らす建物内にあります。
いってみれば、家の中にお邪魔するわけです。
他のお宅にお邪魔するときのあいさつ、という意味合いで手土産を持参するのがオススメなのです。
♦オススメの差し入れ
オススメの差し入れは、2,000円分くらいの肉が良いのではないでしょうか。
持ち運びが大変でなければ、野菜でもいいと思います。
朝稽古を見学!マナーは大丈夫?
朝稽古を見学するマナーについてです。
それぞれの相撲部屋による違いはありますが、共通することがあります。
それは、土俵は力士たちの取って神聖なものであるということです。
稽古場には神棚がありますからね。
稽古が終わると、土俵に砂を盛って御幣(ごへい)が立てられ、塩で清められます。
私たちは、この稽古場の朝稽古を「見学させてもらう」のです。
朝稽古見学のマナー
朝稽古の見学は、大きな窓から中の稽古風景を覗くだけというスタイルの相撲部屋もあります。
中に入ることが許されている場合、稽古場には、まず礼をして入りましょう。
土俵に隣り合う座敷の最前列には親方が座り、力士を指導します。
見学者はその後方で稽古を見学させてもらいます。
神聖な土俵上で相撲に打ち込む力士たち。
見学中の禁止事項は
- 携帯電話の使用
- 私語
- 飲食
という感じです。
見学時は姿勢を正していただくと良いと思います。
足の裏を土俵に向けないようにしましょう。