「なんで関取って言うのかな?」
お相撲さんで、番付が十両以上の強い力士は関取と呼ばれています。
この関取という言葉、どんな由来があるのでしょうか。
さっそく見ていきましょう。
- 関取の由来は「関を取る」
- 関取の由来!「関」は「関門」
- 関取の由来!「取」は「相撲取り」
という順でお話していきたいと思います。
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関取の由来は「関を取る」
現在は、十両以上の番付の力士全体のことを指す関取。
この関取という名前の由来は、強い力士の呼び名にありました。
関取とは、もともとは相撲界の最強力士を表す言葉だったのです。
相撲の力士が色々な相手を破り、力士の中でNo.1の強さを示した時に
「関を取る(取った)」
と表現されました。
これが関取という名の由来です。
でも、この「関を取る」という言葉、よく分かりませんね。
これは、「相撲のメインイベントに出場する」ということを表しているのですが・・・。
そこで、「関取」=「関を取る」という由来を、
「関」
「取」
に分けてお話します。
関取の由来!「関」は「関門」
関取の「関」とは関所のことであり、最終関門ということです。
かつて、関所は街道の要所におかれていました。
通行人の荷物の検査をしたり、不審人物を取り締まる目的がありました。
関所を通過できるのか?
それは、旅人にとって大きな関門でした。
相撲界では、この「関」という字で、メインイベントを表したのです。
一番最後の締め(しめ)の相撲が「関」なのです。
関取の由来!「取」は「相撲取り」
次に、関取のなかの「取」という言葉の由来です。
これは、相撲を取るという表現の由来に関わっています。
相撲を「取る」の由来
日本では古代から、互いの両手を取り合って力比べをしていました。
神話のなかでも、互いの手を取り合って力比べをしています。
現在では、手四つと言いますね。
そこから、力比べを行うことは
「(手を)取る」と表現されました。
相撲も力比べですので、相撲を取るとなるのです。
古事記に出てくる相撲
現在の相撲は、まず体をぶつけ合うことから始まります。
しかし古事記(奈良時代)には、
「まずその御手を取らむ」
という一文があるようです。
相撲の創成期。
相撲の対戦ではまず、互いの手を取り合ったのではないか、と思われます。
まとめ
関取の由来は最強の力士を表現した言葉です。
メインイベントとしての「関」。
力比べをする「取」。
メインイベント(関)で力比べ(取)をする最強の力士です。
その関と取という文字を合わせて
「関を取る」
と言われました。
そして、「関を取る」を略して「関取」と呼ばれるようになったのです。