日本のサッカーは、ワールドカップ本大会に出ることが当たり前と思われるほどになりましたね。
Jリーグのお気に入りチームを応援している方も多いのではないでしょうか。
私はテレビ観戦でも熱くなったりしているのですが・・・
ひとつ気になることが!
「サッカー場の芝って、どんなふうに管理しているんだろう?」
ということです。
サッカー中継の解説者も、
「この試合の、スタジアムの芝は荒れてますね~」
なんてコメントをする時がありますが、芝管理って一体どうやってしているんでしょう?
この疑問を解くためにリサーチしたことを今回、お話していこうと思います。
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芝の管理方法
サッカー場の芝の管理についてリサーチしていくと、芝の手入れを続けるプロの姿がみえてきました。
グラウンドキーパーと呼ばれる方たちです。
そこで、まずは芝の管理をグラウンドキーパーさんの目線から見ていきたいと思います。
グラウンドキーパーのお仕事
サッカー選手が常に最高の状態でプレーできるように、グラウンドの手入れをしている人たちがグラウンドキーパーです。
季節に応じて芝の整備を行っています。
自然が相手のため前年と同じことをしても、同じ芝環境になるとは限りません。
- どうしたらいいか?
- どんな作業がベストなのか?
ということを、いつも探りながら芝の手入れを行うスペシャリストです。
芝の状態管理は、スタジアムのホームチームからのオーダーにも応じて変化します。
「選手たちが疲れ気味だから、芝を短くしてほしい」
なんてことも・・・
芝が短ければスパイクにからみづらく、体力を奪いません。
逆に、早いパス回しや走力のある相手チームを機能させないようにするには、芝は長めの方がいいでしょうね。
◆グラウンドキーパーになるには
日本のJリーグのグラウンドキーパーは
都市部のチームでは直接に個人契約をして芝の管理をしています。
サッカークラブへの就職ですね。
一方、地方のサッカーチームでは造園会社に芝の管理を委託することが多いです。
グラウンドキーパーという仕事に資格制度はありませんが、深い専門知識が必要です。
造園業に20年携わった経験と知識を生かしグラウンドキーパーになった方もいます。
芝生を管理していると出退勤時間もまちまちで、休みも本人に任されていたりします。
芝は生きていますから、こちらの時間に合わせてくれる訳ではありません。
雨の日の管理
芝生の管理は簡単ではありません
決められた肥料をやり水撒きをすれば良い、という単純なものではないのです。
芝は植物です。
自然が相手ですので状況は変わり続けます。
予定していた作業も雨が降ることで大きく変わります。
例えば
芝の長さを18mmに設定していても、雨が降ると芝の伸びる速さは加速
普段は3mm程度の伸びですが、雨で5mm以上の伸びになることも。
これは、刈り取る長さやタイミングにも影響してくるんですね。
◆雨で濡れた芝の場合は
- ボールの転がるスピードを抑えてしまう
- 芝に足を取られ滑ってしまう
いつもの感覚で出したパスが通らなくり、ボールを蹴る軸足が滑れば強いキックもしづらいのです。
このようなデメリットがあって、実力が発揮しづらくなります。
◆ぬれた芝を回復!
試合前夜に雨が降ると、試合当日の早朝
グラウンドにはグラウンドキーパーの姿が。
早めに芝を刈ってあげるのです。
長さ調整はもちろん、ピッチの不要な水分を取り除いてあげることができるんですよ。
試合時の芝管理
芝の準備が整うと、あとは試合開始のホイッスルを待つだけです。
サッカー選手たちは熱いプレーを繰り広げピッチを駆け回ります。
そんななか、グラウンドキーパーさんがグラウンド脇で目を凝らしてチェックするのは、もちろん芝の状態です。
選手たちが躍動すると芝はちぎれ、ピッチに穴が開くことも。
グラウンドキーパーさんはこの乱れをチェックして、ハーフタイムに修正するんです。
もちろん試合終了のホイッスル後は、私たちの目からみると何事もなかったかのように芝を元通りにするんです。
大きめの穴が開いてしまったところには、補充用の芝をもってきて植えてあげます。
そして次のゲームに向けて選手が最高な状態でプレーできるように、芝の整備管理は続いていきます。
◆芝の休暇
体を酷使サッカー選手には、公式戦のない休暇の時期がありますね。
芝もそうなんです!
芝は選手のダッシュでちぎれ、スライディングで穴があき、試合中は踏まれ続けています。
そのため、芝にも休暇をあげるんですよ。
だいたい1週間から最大4週間試合から遠ざけます。
そこでリフレッシュした芝は、また選手を元気に迎え入れるのです。
夏芝と冬芝
サッカーのスタジアムでは大きく2種類の芝を使い分けています。
夏芝と冬芝です。
夏芝だけでは対応できない寒い地域では、冬芝を使うのです。
緑色のイキイキしたピッチは、選手にとっての快適プレー空間を実現します。
◆夏芝
ざっくりですが、関東辺りからの南の地域では暖地型の芝を使用しているスタジアムが多いようです。
夏芝と呼ばれるこの種類は暑さに強く乾燥にも耐えられます。
この夏芝、寒い地域では冬に枯れやすくなります。
枯れた芝生の上ではボールの転がりはスムーズじゃぁありませんね。
イレギュラーすることも。
それは表面の見た目だけのようです。
根っこの方はしっかり元気ですので、冬眠する動物と似ている感じです。
◆冬芝
サッカーJリーグの北海道から北関東辺りまでのスタジアムでは、寒冷地型の芝を使っています。
夏芝が枯れやすい地域です。
冷え込みが強い地域で植えられるものは、冬芝と呼ばれています。
冬場に気温が上がらなくても育ってくれるんですね。
聖地◆旧国立競技場の例
もとの国立競技場もずっと夏芝だったので、冬は茶色かったんです。
でも、冬芝の研究を重ねたグラウンドキーパーたちの手によって、1990年頃からは冬でも緑のピッチが誕生したんです!
夏芝の季節が終わる前に冬芝を育てておくんですよ。
日本のパスサッカーのレベルが上がってきたのは、こんな周囲の方たちの頑張りがフォローになっているのかもしれません。
それだけに、グラウンドキーパーの方たちは、管理しているピッチを自分の子供のように見つめます。
大きな愛情と誇りを持ってグラウンドの芝手入れをしているんですね。
人工芝の現在と今後
管理方法が分かったところで、もう一つの疑問が。
あれ?
芝って、天然だけじゃなくって人工芝もあったな・・・
よく目にするスタジアムにも人工芝ってあるのだろうか?
ということで、次は人工芝について調べてみたのです。
すると・・・
人工芝の使用は?
◆日本では
Jリーグでは現在、人工芝を使用したグラウンドでの試合を認められていません。
日本サッカー協会が人工芝の試合を認めているのは、ユースの大会や地域の大会に留まっています。
ですが、2000年頃から人工芝の練習場の使用が広がりをみせています。
◆世界では
世界レベルでも、基本的には天然芝が試合に使われています。
ですが、アンダー〇〇といったような、若い世代の大会になどには使用されることもあるようです。
また北ヨーロッパをはじめとする寒い地域では、人工芝のスタジアムが増えてきているようです。
寒さが厳しいと、天然の芝は育ちにくいですからね。
人工芝の今後
人工芝の性能は年々上がってきています。
人工芝でスライディングをすれば皮膚がヤケド状態になったものですが、そのヤケドの程度も低くなってきたようです。
人工芝は芝の生育が難しい地域から、世界中でプロの試合が行われていきそうです。
芝の縞模様
私はサッカーの試合中継を見るときに
「とっても綺麗な色だなぁ」って思うことがあります。
芝がストライプの模様になっていることです。
濃い緑色と明るい緑色のラインが交互になっていますよね。
この芝の縞模様、どうやってできるか知ってますか?
私は全然知らなかったので、しらべてみると・・・
あの縞々は案外?単純に作られていました。
実はこのストライプ!
芝を管理するなかで自然にできあがるものだったんです。
芝刈り機に刈り取られた後の芝は同じ方向に倒れるんです。
刈り取りで往復すると、行きと帰りで逆向きに芝が倒れた状態になるんですね。
そこに光があたると反射の角度が変わって違う色に見えます。
あの見事なストライプ模様の出来上がり!
というわけなんですね~♪
テレビでサッカー日本代表の試合が流れ、勝利しようものなら我が家も大騒ぎ♪
夕食の時間に観戦しようとすると、ご飯を食べてる時間がありません。
画面から目を離したスキにチャンスやピンチがどんどんやってきます・・・
ちゃんと応援するのなら、ご飯を食べようなんて失礼ですね^^;