納豆に砂糖を入れますか?
私の出身地、秋田では納豆に砂糖を入れる文化があります。
私は納豆が大好きですが、砂糖を入れることはありません。
でも、周りでは少なくとも母方の祖母が納豆に砂糖だけをいれて食べていました。
どうして納豆に醤油も入れず、砂糖だけを入れていたのかな・・・
今更になって気になってきたので、いろいろ調べてみました。
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納豆に砂糖!秋田ではどうして入れる?
祖母が生まれ育ったのは秋田の山間部。
戦後しばらく経っても近所まで納豆は流通していませんでした。
母によると祖母は、自家製の納豆を頻繁に作っていたようです。
稲のわらに茹でた大豆を入れて、わらで包みます。
そのなかで発酵がすすんで納豆が出来上がるのですが、上手にできたり、できなかったりでした。
納豆に砂糖!その「粘り」
発酵がうまくいかないと、粘りの少ない納豆になってしまいます。
ここが納豆に砂糖を入れるポイントになりました。
実は砂糖、納豆に入れるとそれはそれは、とっても強い粘りを生み出します。
納豆に砂糖を入れる「知恵」
現在売られている納豆に砂糖を入れてかき混ぜると、ハシで持ち上げた納豆は縄のように強力な粘りを持つんです。
粘りの少ない納豆でも、砂糖を入れることで粘りを強める知恵が秋田の祖母にあったのです。
納豆+砂糖!その「粘り」を見てみよう
納豆に砂糖を入れたら、どれくらい粘るのか?
実際に見てみましょう。
これくらいの量の砂糖を入れてみると・・・。
かなりの「粘り」発生!
とっても粘っていますね。
納豆に砂糖!入れる地域は?
アラフォーの私が物心つくまで育ったのは秋田の沿岸部。
そこでは周りに砂糖納豆を食べる人はいなかったと記憶しています。
秋田でも、おそらくは砂糖を入れる文化は内陸部のほうが強いと思われます。
納豆に砂糖!その「地域」と「気温」
ここで、沿岸部と内陸部の気候の違いを考えてみたんですが・・・
内陸の方が寒いということに気づきました。
とくに夜の冷え込みはきびしいです。
それは納豆菌が絶好調に繁殖をすすめる40℃という温度の管理が大変だったことを意味します。
納豆に砂糖を入れる「新潟」
秋田とは離れた雪深い土地、新潟県の内陸部育ち(長岡市)の友人に聞いてみました。
「秋田のばあちゃんは納豆に砂糖を入れてたんだけど、新潟ではどう?」
「うん、長岡に住んでた頃は砂糖を入れてたよ。」
新潟でも入れているようです。
水も投入!
「あ、砂糖と水ね。」
「み、水!?」
「そう、水。粘りが強すぎて薄めてた。」
きっと、粘りの強い納豆が流通するようになっても、砂糖を入れる味が残っているのでしょう。
納豆に砂糖を!その「地方」
納豆に砂糖を入れる人の割合ランキングを調べてみると・・・
2位 北海道
3位 山形
4位 秋田
5位 宮城
となっていました。
やっぱり寒いところが多いようです。
長野や栃木、群馬といった海なし県でも砂糖を入れるひとは多いようです。
納豆は「ぜいたく品」?
納豆に粘りを出すためでしたが、戦後は砂糖が不足していましたから、結構なぜいたく品だったのかもしれませんね。
納豆の粘りは「塩」でも
秋田の内陸部に暮らしていた祖母の周りの世帯も、自家製納豆を作っていました。
祖母も含めて、地域の人々は砂糖が手に入りづらい時には塩で納豆をまぜていました。
塩も結構な粘り気をにあたえるんですよ。