ある日、急に耳が聞こえなくなってしまうことがあります。
突発性難聴です。
突発性難聴の症状にはほとんどの場合、耳鳴りが起こり、そのうち半数近くがめまいも併発しています。
一番大事なことを初めにお伝えします。
この突発性難聴、症状が現れた時にはすぐに耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。
1週間以内の受診が必要です。
1週間を過ぎてしまっていても、発症後2週間までには耳鼻科の治療が必要です。
発症後3週間から4週間後には難聴の状態が固定してしまうのです。
ではさっそく、突発性難聴の原因や症状、そして治療についてお話します。
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突発性難聴の症状には耳鳴りが!半数はめまいも
突発性難聴の症状は多くの場合、高音の耳鳴りが伴って片耳が聞こえなくなります。
「キーンという高音の耳鳴りがあって、聞こえも悪い」
という感じです。
難聴の程度は
「聞こえづらい気がする」
「全然聞こえない」
と大きな開きがあります。
◆突発性難聴の症状にめまいが加わる場合
突発性難聴の症状には、半数近くの方にめまいが併発します。
このめまいは、数分でおわったり、数日間続いたりと長さがまちまちです。
まためまいの種類もまちまちで、
「グルグル回る感じ」
「フワフワする感じ」
と、さまざまです。
ですが、突発性難聴の症状としてのめまいは基本的に1回だけ。
耳鳴りだけが続きます。
めまいが複数回起こる場合には、メニエール病が疑われます。
メニエール病が発症した初期には
「低音(低い音)が聞こえづらい」
という症状に対し、突発性難聴は音の高低に関わらず聞こえづらくなります。
このメニエール病の場合も耳鼻科の受診が必要ですので、回復のために早めに病院に向かいましょう。
突発性難聴の原因
耳は外側から奥に向かって順に
外耳(がいじ)→中耳(ちゅうじ)→内耳(ないじ)
と続いています。
突発性難聴では、耳の奥にある内耳の聴覚を担う部分の機能が低下しています。
蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分と、その聴覚の情報を伝達する神経です。
突発性難聴の起こる原因はまだはっきりとは分かっていませんが
- ウイルスの感染
- 内耳の血流障害(けいれんや出血による)
によるものではないかと言われています。
また突発性難聴は
- 疲れがたまっているとき
- 不規則な生活
- ストレスが多い日常
を感じている場合に起きていることが多いです。
突発性難聴の治療
聴力については全く聞こえなくなっている場合もあれば、ほんの少し聞こえづらい場合もあります。
突発性難聴は疲れの蓄積がきっかけになることが多く、治療にはまず安静が必要です。
そのため、突発性難聴治療は1週間前後の入院中にスタートしていきます。
症状が軽い場合は通院での治療になります。
突発性難聴の治療
突発性難聴には、先に触れたように原因の候補が2つあります。
そのため、突発性難聴の治療には2つの原因候補に対する薬がそれぞれ使われます。
では突発性難聴の治療に使われる薬を順にみていきましょう。
①ウイルスの感染説が根拠の薬
突発性難聴の原因がウイルス感染によるものという説に基づいた治療です。
副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬というステロイド薬が使われます。
ウイルス感染による炎症をおさえます。
治療の効果が高いのですが、副作用が大きいので担当医の指導を守ることが必要です。
②内耳の血流障害説が根拠の薬
突発性難聴の原因が内耳の血流障害によるものという説に基づいた治療です。
血流障害対策で
- 血管を広げる薬
- 血液の流れを改善する薬
- 代謝を促進させる薬
などが使われます。
繰り返しになりますが、この突発性難聴
「症状がでたかもしれない」と感じたら
すぐに耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。
勘違いの受診でもいいのです。
難聴の症状が固定化する前に、とにかく早く医師にみてもらいましょう。