めまいは耳の病気からくるものと脳の病気からくるものがあります。
耳の病気からくるめまいのなかで一番多いものが良性発作性頭位めまい症です。
妻もこの良性発作性頭位めまい症になったのですが、この病気の原因をお話していこうと思います。
一言で言うと、良性発作性頭位めまい症の原因は三半規管の異常です。
三半規管のなかに異物(耳石)が入り込み、平衡感覚が乱れてしまうのが原因で良性発作性頭位めまい症が起こるのです。
では、良性発作性頭位めまい症の原因をもう少し詳しくみていきましょう。
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良性発作性頭位めまい症の原因を知りましょう
良性発作性頭位めまい症の原因は耳にあります。
そこで、ここでは耳の仕組みから知っていただこうと思います。
良性発作性頭位めまい症の原因となる耳の仕組み
耳は外側から順に外耳(がいじ)、中耳(ちゅうじ)、と呼ばれる部分があり、一番奥が内耳(ないじ)です。
良性発作性頭位めまい症の原因は、この内耳で起こっています。
内耳には、体の平衡感覚を脳に伝える器官が2つあるんですよ。
①三半規管(さんはんきかん)
内耳に三半規管があって体の平衡感覚を脳に伝えています。
三半規管は半円形の管(くだ)状になっていて、管の中にはリンパ液が入っています。
体が動くとこのリンパ液に流れが生まれ、体が傾いた度合いを脳に知らせているのです。
少し詳しく言うと、三半規管は体の回転を感知します。
どれくらいの回転数なのか、という情報も伝えています。
②耳石器(じせきき)
脳に平衡感覚を伝える2つめの器官は、耳石器といいます。
三半規管の半円形の管の根元にあります。
体の動きを脳に伝える感覚細胞のうえに耳石(じせき)がたくさん付いているのです。
体が動くと耳石が動き、その動きを感覚細胞が感知します。
こちらも詳しく言うと、耳石器は重力と直線的なスピード感を脳に送っています。
良性発作性頭位めまい症の原因は①の三半規管が機能障害を起こすことなのです。
では、その原因を具体的に見ていきましょう。
良性発作性頭位めまい症の直接の原因は耳石
上でお話した内耳にある機能。
通常は①の三半規管と②の耳石器が役割分担して平衡感覚を脳に伝えているのですが・・・。
②の耳石器についている耳石が剥がれてしまい、①の三半規管の中に入り込んでしまうことがあるのです。
これが良性発作性頭位めまい症の原因となります。
「耳に石が入った」
という表現を聞くこともありますね。
耳石が入り込んでしまった三半規管のリンパ液は、普段の流れを乱されてしまいます。
良性発作性頭位めまい症の起こるきっかけは
- 布団から起き上がろうとしたとき
- 顔や髪の毛を洗おうとしたとき
- 靴紐を結ぼうとしたとき
というように、頭を大きく動かしたときです。
耳石が入り込んだ三半規管のリンパ液がスムーズに流れないことが、良性発作性頭位めまい症の原因となっています。
ちなみに、耳石は炭酸カルシウムが主な成分です。
他にも、タンパク質の粒が三半規管に入り込むことも良性発作性頭位めまい症の原因になっています。
良性発作性頭位めまい症の原因を減らしましょう
良性発作性頭位めまい症は危険な病気ではありません。
病名に「良性」と付いている位ですからね。
このめまいの再発の予防には積極的に体を動かしましょう。
体を動かすことが三半規管を強くしてくれて、めまいの予防につながるんですよ。
また、めまいを何度か経験すると
「この頭の向きでは、めまいが起こりそうだ」
という向きを感じるようになってきます。
布団でも、同じ頭の向きで長時間寝ないようにしましょう。
同じ向きで寝ていると、三半規管に耳石などがたまりやすくなり、良性発作性頭位めまい症の原因となってしまいます。