「横綱と大関ってどう違うの?」
「給料の差は?」
相撲の横綱と大関の違いを見ていきましょう。
そこに加えて、横綱、大関に続く地位の
関脇・小結・前頭
との給料の違いもチェックしていきます。
それでは!
- 横綱と大関の違い
- 横綱ではなく大関が最高位だった
という順に解説させていただきます。
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横綱と大関の違い
横綱と大関の違いを、給与面で見てみましょう。
まず、力士が月給制になったのは昭和30年代のことでした。
横綱と大関の給料の違い
相撲の場に月給制が導入されたのは、昭和32年5月です。
国会の衆議院で
「相撲協会を改革しよう!」
という意見がでました。
その流れで月給制が実現したのです。
それまでは、相撲興行の利益を力士たちに分配する、という形でした。
収入が不安では、力士たちは相撲に集中しにくい環境ですね。
◆昭和32年の力士の月給
興行の利益を分配していた力士の給料。
それが昭和32年の改革によって、
という安定した月給になりました。
横綱と大関の月給の違いは、横綱が大関の約1.36倍の月給でした。
◆現在の力士の月給
お相撲さんの月給は現在、
- 横綱 282万円
- 大関 234万円
- 関脇・小結 169万円
- 前頭 130万円
となっています。
横綱と大関の差が1.2倍程度に縮まっています。
横綱と大関の給料の違いは、案外小さめの印象があります。
横綱と大関!手取り額の違い
違いが小さかった横綱と大関の月給。
しかし、現実の手取りで考えると、横綱の方が大関よりも勝ち星が多いため、
- 取り組みごとの懸賞金(手取り1本3万円)
- 優勝賞金(1,000万円)
が多くなります。
また、横綱は人気も勝利数も多いため、懸賞金が優勝賞金を越えていたりします。
人気が出た力士にはファンが付きますので、テレビのCMなどの出演料も多く入ってきます。
同じ力士でも、大関の時よりも横綱になった方が人気が上がるはずなので、そこも横綱と大関の違いと言っても良いかもしれません。
横綱と大関の「付け人」の違い
相撲の世界には、付け人という仕組みがあります。
上で紹介した前頭の下のランクは十両と呼ばれる力士たちです。
この十両以上の力士たち(関取)には付け人が付くのです。
付け人は、
- 化粧まわしを締る
- 荷物の片づけ
- 入浴
- 洗たく
- マッサージ
など、関取の色々な手伝いをします。
付け人の人数は、十両の力士で2~3人です。
そして前頭から大関までは2~5人。
この付け人、横綱になると7~10人になります。
横綱には、綱(横綱)を締める助手が必要です。
そのために必要な付け人増員ですので、待遇アップではない印象です。
このように、待遇面では違いがあまり無いように思える横綱と大関。
大関は横綱よりも歴史が長い地位であり、その昔、大関は相撲の力士の最高の地位でした。
横綱ではなく大関が最高位だった
その昔、横綱という地位は無く、大関が相撲の力士の最高の地位でした。
十両以上の力士は関取という敬称で呼ばれます。
この関取のなかでも特に優れた力士のことを大関取、略して大関となったのです。
相撲の番付表の中に大関という地位が現れるのは、江戸時代まで遡り(さかのぼり)ます。
今から300年以上前の、1699年のことです。
このように、大関はもともと相撲の世界では最高ランクの番付だったのです。
現在でも大関は、相撲界の大きな看板と言って良いと思います。
横綱は地位ではなかった
現在、大関の上のランクには横綱が君臨しています。
しかしこの横綱、もともとは地位を表すものではなく、名誉の称号でした。
大関の中の優れた力士に横綱(しめ縄)を巻く免許を与え、土俵入りを行ったのが横綱の始まりなのです。
これは1789年のことです。
しかし、横綱を腰に巻いて土俵入りしていた力士は、あくまでも大関でした。
◆横綱と大関の歴史の違い
大関の上のランクの地位として、横綱が確定したのが1909年のこと。
横綱という地位の歴史自体が大関に比べて短いのです。
横綱という地位の歴史は約100年ですが、大関は3倍ほどの約300年になります。
現在の規定でも、横綱は0人でもOKです。
しかし、大関は東西に1人ずつ、2名が必要なのです。
大関になるには
勝ち星を積み上げていけば、小結や関脇までは番付を上げていくことが可能です。
しかし、大関になるためには話は別です。
大関に推挙されるには、関脇か小結で>3場所連続して好成績を残すのが必要なのです。
目安は3場所で33勝以上の勝ち星が必要です。
ちなみに1場所で15回の取り組み(対戦)が行われますので、15回×3=45回のうちの33回の勝利が求められるのです。
大関になる時には、日本相撲協会から力士のもとに
「大関に推挙します。」
との伝達をする使者がやってきます。
大関が得るもの!そして責任
晴れて大関になると、
- 飛行機がファーストクラス
- 電車はグリーン車
- 両国国技館に自家用車の乗り入れが可能
といった高待遇となります。
その分、大関は強い力士であることが求められます。
◆大関の責任
大関は、横綱に続く大相撲の看板です。
常に勝ち越し【15取り組みのうち8勝以上】ていなければならず、2場所連続で7勝以下だと降格です。
ただし、降格(関脇に陥落)した場所で10勝以上すると大関に復帰できます。
◆横綱になるためには
大関の上の横綱になるためには、
2場所連続優勝
に近い成績が求められます。
横綱について詳しくは、こちらの記事で解説しています。